Peace Ex Piece

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鳩とオリーブの葉、付け加えるとするなら人間か 第19話 メインヒロイン

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本作品の内容はフィクションです。
登場する人物・団体・地名等は架空のものであり、実在する人物・団体等とは一切関係がありません。

また本作品には過激な表現が含まれておりますが、犯罪にあたる行為など実際に行われますと、刑法により厳重に処罰されますので絶対に真似しないでください。

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第19話 メインヒロイン

 

 遊園地に着いた。俺はここが遊園地だったのかわからなかった。

 光一「なんだよ……これ……」

 声「まさかここまでの惨事とはな」

 久しぶりに聞いた声。

 光一「今まで黙ってたくせに……」

 声「オレもショックだったんだよ。それとあんなお前……見ていられなかった」

 光一「そうか……てかお前? 俺を見てんの?」

 声「言葉のあやだな」

 表現上の工夫ねー。

 光一「まぁ……いい。俺は来ちまったんだ。逆らえねぇよ。俺にはさ」

 声「深層心理か。ここはそれに委ねて見るべきだな。最近の光一はらしくなかった」

 らしくない。俺らしさなんか知らねぇけど。

 光一「やってやるさ」

 博士にコールする。

 光一「武器をよこせ」

 それだけ伝えると俺の横にコンテナが降ってきた。コンテナから高速で剣が射出された。それをキャッチする。

 光一「仕事が速すぎるのも考えものだよな。急ぐか」

 すると胸元から。

 「更にその剣はカスタマイズしてあるぞよー! パスワードを述べれば機能が解放されるんじゃが……光一が本当に欲した時に自ずとわかるようになっておる。ありがたく受けとるのじゃ」

 ネックレスには博士との交信機能があったな。忘れてたけどマジでプライベートがないな。

 戦場に向かった。この場における戦場をすべて終わらせるために。

 光一「遊園地。実は好きなんだよな。行ったことねぇけどなんかすごく平和な場所じゃん? テレビじゃ家族で遊びに行ったりカップルで遊びに行ったり友達と遊びに行ったりするんだろ? それがこんな……許せるわけがねぇだろ!」

 声「相手がいない光一。かわいそー」

 光一「うるせぇわ!」

 俺だって行きたいんだよ。

 

メインヒロイン2

 

 高く跳躍しつつ現状を確かめる。そこかしこで。

 光一「バトル勃発だな」

 声「ナウだな」

 空気読めよ。

 それにしても能力者が一般人を庇う感じでどこも戦闘している。当然だが遊園地に来る人は、いい人ばかりなんだな。一人で孤立してる戦場がない。手を取り合っている。

 光一「いるか? 俺さん」

 声「そんな呑気な事言ってると全滅するぞ」

 光一「この遊園地は9割がリピーターらしい。また来たいってそう思うほど楽しいんだ。まぁ色彩心理学使ってたりわざと広く感じられるように作ってあったりエリアBGMでテンション上げようとしてきたりトイレに鏡がなかったりいろいろあざといけどよぉ」

 声「めっちゃ行きたかったんだな。それとトイレに鏡がないのは夢見心地の気分になっていても、自分の顔を鏡で見たとき、現実に引き戻されてしまう、というのを防ぐためにあると言われている」

 光一「いったそばから悠長だな」

 空から見渡す。すると男二人の背に女性と子供という戦場が見えた。明らかに多勢に無勢だ。このままだと。

 光一「女性が泣いてる……。子供が泣いてる! まずはここからだな 」

 声「いくぞ」

 光一「撃滅する!」

 剣を地上に向かって投げる。投げた反動で真下に体も引き寄せられた。

 

メインヒロイン3

 

「気づいたらここにいた」

 何でだろう。いやわかっている。

 「戦っていた。俺には関係ないのに」

 関係ない。それこそ関係がない! ないなら作ればいい。

 「助けてってさ。聞こえたんだ。気のせいかもしれないけどな。ただ……変われない。変わりたくないって思ったんだ……」

 昔からそうなんだよ。聞こえた気がするんだよ。何とかしたいって思うんだ。私は私のままでいるべきだしあなたはあなたのままでいるべきです。あいつのためなら変われるって思う。やっぱ変えれないこともある。俺はやっぱり俺でいたい。

 「救いを求める声を誰が無視出来るって言うんだよ! 知らねぇ……知らねぇよ! 俺だけは、無視できない! 」

 剣を振り回し敵を蹴散らす。まずは安全の確保だ。あらかた吹き飛ばした俺は男二人の側に向かおうとした。えっ?

 光一「なんでテロリストがここにいる!」

 ジャックがいた。

 ジャック「名乗ったろうが。名前で呼べよ? それともう敵じゃないぞ? 俺は博士の傭兵だ。雇われてんだよ」

 光一「はっ? 雇われてる?」

 ジャック「不思議に思うのもまぁ当然の話だが。今は目の前の敵に集中しろ。それとなさっきのお前。最高にクールだったぜ?」

 共闘ということか? 道理で初対面の時の殺気を感じなかったわけだ。だが俺も物わかりがそれほどいいほうじゃない。

 光一「戦いが終わったら話を聞かせてもらう。あージャックの隣のお父さんは手を出さないで下さい。全ての敵は自分が蹴散らしますんで」

 さて。敵さんを蹴散らしますか。敵は多い。だが俺の力なら余裕だろう。

 ジャック「加勢するぜ」

 光一「いやあんたはキャパを回復しておくべきだ。この能力のキャパは能力を使っていなければ回復する」

 そうキャパは回復する。使い続けるか一気に使うかでそりゃもうヘロヘロになるが体力と同じでインターバルを設ければまた使える。

 ジャック「ここは任せていいんだな?」

 光一「活路は作るさ」

 そして俺は音速で駆け抜け敵を切り刻んだ。ほとんど風圧で飛んでいくので実際に斬れたのは数えるほどだが。そして戻ってくる。

 光一「今のうちに」

 ジャック「もう人間の動きじゃないな」

 光一「あんたほどじゃない。音速の剣をかわすほどだからな」

 動体視力が並外れてきた俺だが音速で動けても音速の攻撃を避けれるわけではない。

 光一「あんたに負けて思い知ったよ。素直に尊敬してる」

 ジャック「俺を下したくせに負けたと言うか。名前を聞いていいか?」

 俺は倒してない。倒したのは博士だろうに。 

 光一「光一だ。キャパ回復のついでにその家族を逃がしてくれないか? 頼まれてくれ」

 ジャック「承知した」

 ジャックは、引き受けてくれた。さてお掃除を再開しよう。

 

メインヒロイン4

 

 俺は、ひたすらに敵を蹴散らして回った。その際に。救世主やら英雄やら助けて人達から言われた気がする。けどあんまり聞いてなかったりする。

 光一「結局さ。俺は憂さ晴らしをしたかったのかもしれないな」

 声「八つ当たりでも善行ならいいじゃないか」

 明確な敵がいてよかった。自分の物も他人の物も壊したくない俺は、わかりやすい悪に頼るしかなかった。

 光一「自己嫌悪だ」

 声「人間だからな。そんなときもある」

 

メインヒロイン5

 

 敵も残すところ一大隊となった。俺の後ろには、うつ向いて顔が見えない女の子と倒れて動かなくなった赤い髪の男がいる。女の子は、俺が来たときから泣いている。

 「赤髪さんはね……私のアシスタントなの……」

 女の子が語りだした

 赤い髪で名前も赤髪……突っ込むのはよそう。

 光一「うん」

 聞く側に徹する。

 「赤髪さんはね……マネージャーに怒られてばかりだった……でもすごく優しかったの……」

 光一「うん」

 アシスタントやらマネージャーやら普段聞きなれない言葉だな。

 「でもトラウマのせいで人前でご飯が食べない人だったの……私も一緒に食べたことない……」

 光一「トラウマ……?」

 聞いていいのかな。

 「ある時ね。赤髪さんが教えてくれたの。みんなとご飯を食べないんじゃなくて食べれないんだよって」

 光一「どうして?」

 わからない。

 「赤髪さんは捨て子で施設に預けられたらしいの。そこは施設なんて名ばかりの地獄だった。そこでは子供同士喧嘩させてた。大人達がね。そして負けた子供は、ご飯を食べれない。勝った子供は負けた子供の前でご飯を食べる」

 光一「くっ……」

 気づけば奥歯が砕けそうなほどあごに力が入っている。捨て子……その末路がこれ……なのか……。

 「大人達は子供達で賭けをしていた。だから誰も助けにこない。負けた子は、ご飯を食べれないことに加え、大人から暴行される。喧嘩は女の子も強制参加だった。意味はわかるよね……? 赤髪さんは、負けた子からの視線が忘れられなくて今でも人前でご飯が食べれなかった」

  なんてふざけた話だ。施設は今もあるのだろうか。なぜそのようなことが許されるのだろうか。  

 「赤髪さんは……トラウマを克服することなく……私を庇って……」

 このままだと女の子もショックでPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症してしまうかもしれない。

 光一「仇は討つよ。見てて。力あるものはなきものを助けなきゃね」

 弱肉強食の世界じゃそうはいかないけどな……。皮肉は、やめておこう。俺には今、守るべきものがある。指一本触れさせない。

 

メインヒロイン6

 

 敵を片付けた俺は女の子の元に戻ってきた。

 光一「大丈夫?」

 「私は大丈夫……でも……」

 しかし女の子しかいなかった。戦闘の余波か何かで身動きの取れない男は……。不条理だと思った。頑張ったら報われるとか苦しんだ分、幸せが返ってくるとかそんなことは人生ではかなり確率が低い奇跡の部類だ。人生はそんなに甘くない。

 光一「俺の言えることはそんな多くないよ。その赤髪さんのことはわからない。でもさ赤髪さんは最後に女の子を守って逝ったんだよ。男冥利に尽きるだろ」

 「最後とか……。逝ったとか言わないで!」

 酷だけど。

 光一「現実を受け止めろ! 俺だって最近辛いことがあったよ! 最後だって言われた! そりゃ俺だって嫌だよ! でもさ前向かないとどうする? 顔を上げないとダメなんだよ。じゃないと自分が嫌になる。壊れていくんだよ……」

 ブーメランだ。言った言葉がそのまま帰ってくる。

 「えっ……えっ……」

 女の子が顔を上げてくれた。見たことある顔のような。嫌まったく心当たりがない。なぜならパンダみたいだからだ。

 光一「ぶっ! あはははははははは! パンダ! パンダがおる!」

 堪えられなかった。こんなん無理です。

 「ちょ! 笑わないで!」

 これを笑わないやつはどうかしてるだろ。泣いてる女の子が顔上げたらパンダ顔。

 光一「鏡持ってない?」

 笑いを堪えて言った。もう盛大に吹いたが。

 女の子は、カバンから鏡を取り出して自分の顔を見た。

 「化粧が崩れてるぅ~!」

 そりゃあんだけ泣いてればな。化粧してない女の子なら……こんなことには……思い出すのはよそう。

 光一「笑った理由がわかったでしょ?」

 「うん……」

 しょんぼりするパンダ。かわいい。

 光一「かわいい」

 「口説かれた!?」

 やべっ! 心の声が!

 光一「違う! 俺はパンダなんか口説かない!」

 「失礼だよ!」

 光一「とりあメイク直しなよ!」

  「パンダとか言われるから直す」

 ったく。でもパンダはかわいい。絶滅危惧種なんだ。可愛がるのは当然のことだ。てかこのパンダは、声がキレイだ。素人でもわかるくらいに。

  女の子は、俺に背を向けてメイクしている。変身ナウ。

 光一「絶滅危惧種さん? 聞いてもいい? さっきアシスタントやらマネージャーとか言ってたよね? 芸能人さんなの?」

 なわけねぇか。

 女の子が振り向きながら言う。

 

 「私は、美姫! アイドルだし声優だし歌手だし俳優! ともかく芸能人! 付け加えてあなたのメインヒロインだよ!」

 

 光一「!?」

 びっくりしすぎて声が出ないぜ。

 

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